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■SL-C700比較的詳細レビュー

既に発売して結構時間もたっているので何を今更って人も多いと思いますが。
とりあえずしばらく使ってみた感想をまとめてみました。

外観

見た目はこんな感じです。プラスチックですが表面はつるつるで非常に手触りは良いです。

滑って落としそうといえば確かにそうですが。(汗)

開いたところがこんな感じです。水平まで開いてカチッと固定されます。

jornada720とのサイズ比較。縦よりも特に横幅が小さいです。

GENIOe550Gとのサイズ比較。

厚みの差。SL-C700の方が厚みがある。

重ねてみたところ。縦幅は550Gの方が、横幅はSL-C700の方がある。

液晶の比較。 やっぱり室内では透過型と反射型を比べる方が間違い。
反射型のどうしても青くて眠たい画面に比べ、透過型はくっきろと鮮明。

ただし、屋外では・・・

メモリ

動作領域に32Mあるのだが、OS起動時で既に20M近く消費しているので、NetFrontでいくつも窓を開けつつMP3を聞いたりするとメモリ不足に陥る。OSの動作に必要なのは仕方ないのだが、最近のPocketPCの場合はアプリケーションの動作領域として丸々32Mは使えるので、OSの動作とアプリケーションの動作があわせて32Mというのにはかなり制限があるように感じた。メモリを多く消費している理由の一つとして高速起動オプションがある。これはアプリを高速で起動する代わりに動作メモリを消費するというもの。


結構メモリを節約して、OS起動時にこの状態

カレンダー、アドレス帳、ToDo、メモ帳、メール、イメージノートなどの高速起動のチェックがONになっているので、これらを切ると結構空きが出来る。ホームでアイコンを押しっぱなしにするとメニューが表示されるのでそこで設定する。ただし、高速起動はできるアプリと出来ないアプリがあるので注意。出来ないアプリの場合も設定ファイルを書き換えることで出来るようにはなる。

動作速度

アプリの起動時にはもっさりした感じは否めない。アプリケーションの起動はタップ後2〜3秒から4〜5秒待たされることも。起動した後はそれほど苦痛なく操作できる。しかし標準の状態ではメモリ不足が心配なので、いくつもアプリを起動して切り替えて使うというのはあまり実用的では無いように思う。
私は現在SDメモリ上にswap領域を作って利用しているのでメモリ不足はそれほど気にはならない。しかしSD上にswapを作るとSDを取り外すことが出来なくなる。うっかりswap上にメモリを展開中に抜いたりしたら、きっとSDがお亡くなりになるだろうと思われるのでほとんど入れっぱなしの状態で利用している。
当初はメモリ節約のためにオフにしていた高速起動オプションだが、swapを使うようになってからはメモ帳とメールのオプションはONにしている。

頻繁に使うこれらのアプリ起動の待ち時間は少し短くなったように思う。

拡張性

拡張スロットにはCFとSDがある。現在はSDにメモリをさし、CFにAirH"をさして運用している。どちらもほぼさしっぱなし。
接続はタスクバーの地球マークのアイコンから行う。タップ一発で接続、切断が切り替わるのと、AirH"などのダイアルアップと無線LANなどのLAN接続の設定を自動で切り替えてくれるのが非常に便利。
取り外す際にはタスクバーのアイコンからカード取り外しを選択してから取り外す。ちょうどノートパソコンでUSB機器を取り外す時のような感じ。ただし、メモリをswap化している場合はそれ以外にも色々と手続きが必要になるけどそのあたりは後日。
それ以外に赤外線ポートがひとつある。PocketPCや母艦PCと手軽にファイル交換が可能。ただしPocketPCとPIMデータの交換を行おうとしたらそれも何故かファイルとして扱われてしまった。ファイル交換出来るだけでもめっけもんだと考えるべきか。
また、この赤外線ポートを使って母艦ともファイルの交換が出来る。速度が遅いのであまり大きなファイルはつらいが簡単なテキストファイルなどはこれでやり取りすれば結構便利。
受信方法「設定」メニューの「赤外線受信」で行う。
送信はファイルの場合はホームの「ファイル」タブを開き、メニューの「ファイル」から「赤外線通信」を選ぶ。予定やアドレス帳等は項目を開いてから「データ」→「赤外線通信」で行う。

ポケピとの予定の交換は、SL-C700→ポケピは出来るがポケピ→SL-C700はうまく行かず、ファイルとして保存されてしまう。
CFスロットと本体を挟んで逆側にシリアル、USBコネクタがある。ここの口は軟質プラの蓋がついていて、この蓋は外すとそのままどっかいってそのうち無くしそう。

で、ポートの金属端子が経年で酸化してつながりにくくなると。こういう部分はもう少し配慮が欲しい。

インプットスタイルでの利用

キーボード

キーボードはキー総数59。入力は主に両手で行う。
キータッチは心配したほど悪くなく、それどころか結構柔らかいキータッチが結構気に入っている。

しかしながらAirH"をさすと

TYU
FGH
VB

あたりが少し入力しにくい。
escキー、ctrlキー、altキー、winキーあたりがないのは少し不便。
escはcancelキー、ctrlキーはFnキーが代替えとしてあるが、特にFnキーは完全にCtrlキーの代替えとして機能するわけではなく、またOS自体がwindowsとctrl回りの動作が完全互換ではないので結構不便だったりする。
例えば標準のメモ帳ではFn+AやFn+shift+Aで全選択をしてくれないのが非常に面倒。このあたりだけでも互換があったら便利なのだけど。
ちなみにキーバインドについてはシャープから資料が出ている。
とりあえず有名どころだけですがこんな感じ。

| :Shift + Space
{ :Fn + Shift + 、
} :Fn + Shift + 。
` :Fn + Shift + @

キーボード下段は主にアプリケーション機動ボタンになっている。デフォルトではカレンダー、アドレス帳、メール、ホームメニュー、キャンセル、OK、メニュー表示、方向キーという具合。
このうちカレンダー、アドレス帳、メール、ホームメニュー、メニュー表示は割り当てる機能を変更出来る。
メニューボタンは液晶右端のアイコンとも一部共通になっているが、液晶側のアイコンはズーム、カレンダー、アドレス帳、メール、ホームとキーボードのそれとは構成が一部異なる。もちろん液晶側にしかないズームアイコンに割り当てた機能も変更出来る。

これ以外の資料についてはこちら

文字変換

文字変換はそれほど馬鹿ではない。
しかしあまり出来のよくない推測変換は感心しない。
文字を変換すると次からは勝手にその語句が優先的に候補に出てくる。例えば「今日は良い天気ですね」を変換した後「今日は」を変換すると勝手に「今日は良い天気ですね」と変換されるのは使っていて正直イライラする。

液晶画面

液晶は非常に美しいが、太陽光の元では結構つらい。しかしキーボードから光量の調整が出来、輝度を上げればそこそこ見えるようになる。
このサイズで640*480と恐ろしく高解像度なので文字が見えるかどうか心配な人もいるだろうが、キーボードのFn+1、2で画面の拡大縮小が出来るので、文字が小さくて読みにくいという事態は避けられそう。LCフォントのおかげというのもあるのだろうけど文字が見にくくて困るということは無いと思う。


(縮小表示したところ)

液晶の縦横切り替えは結構スムーズ。
重い処理をしていなければ2秒程度で切り替わる。
しかし、ダイアルアップ通信は切り替え毎に切断される。
また、時々切り替えがうまく行かない場合もある。
どうやら画面の切り替えは前面のアプリに対してのみ行われているようで、例えば横画面で3つアプリを起動して画面を縦に切り替え、前面のアプリを終了させると裏画面のアプリは横のまま残っていたりする。さらにこれが自動で切り替わらないみたい(汗)
メニューから画面の縦横を切り替えることも出来、この場合は切断されない。首を回して畳んだタイミングで切断されるようだ。 メニューから画面を切り替えた場合は画面の操作もキーボードから行える。

タップの反応も結構良い。取りこぼしは皆無といっても良い。

iPAQ39XXと比較すると・・・
うーん、どっちもかなり綺麗。が、炎天下ではiPAQの方が見やすい。しかし一画面に表示される文字の情報量ではSL-C700の方が多い。

ちなみに同じ画像を表示させるとこんな感じになる。両方ともACアダプタを繋いで最高輝度にしたところ。

ビュースタイルでの利用

ビュースタイルは液晶を反転させ、蓋を閉じて使用する。

サイドのジョグダイヤルとOK、Cancelボタンで操作、液晶下の5つのアイコンでアプリケーションを起動して利用する。

主に情報の閲覧のために用いる。

しかし、すべての操作をジョグとOK、Cancelだけで完結出来るわけではなく、どうしても画面タップなどが必要になってくるので、そのあたりはやっぱり少し中途半端に感じる。

搭載アプリケーション

アプリケーションの起動はホームメニューから行う。ホームメニューはホームボタンを押すことで呼び出せる。ホームメニューには「アプリケーション」「jeode」「設定」「ファイル」のタブがある。

「アプリケーション」はページ型のランチャ。主にここからアプリを起動する。「jeode」はjavaアプリのページでjavaアプレットなどが表示される。「設定」はSL-C700の設定を行う。windowsでいうところのコントロールパネルにあたる。「ファイル」はファイラにあたり、制限はあるが、SL-C700のファイルシステムを触ることができる。
それぞれのタブはさらにホームボタンを押すことで切り替えることができる。

カレンダー

予定を書き込んで管理するための、ポケピで言ういわゆる予定表。日、週、月、年の形式で予定を表示出来る。

月間表示でも予定の中身が見えるので結構便利。
ザウルスにザウルスドライブでコピーしたファイルと日付が関連づいていると言うのが便利なのかどうなのかよくわからない。
それなら予定にファイルのリンクを張り付けれる方がよっぽどありがたいのだが。

アドレス帳

メールアドレスや名前を管理する、ポケピで言うところのいわゆる連絡先。

一覧表示では名前の他にあと2項目を選んで表示することが出来る。その選んだ項目でソートをかけられるのは良いのだが、一覧表示出来るのが3項目というのは少し少なすぎるような気がする。

ToDo

期限を決めたり決めなかったりする「やっておくべきこと」を一覧表示する、ポケピで言ういわゆる仕事。

開始日や期限、実施日等フォーマット的には項目が多すぎずいい感じだと思う。
これで、カレンダーに連携して表示出来たり、カレンダーの予定とToDoの変換などが簡単にいったら便利なんだけどなぁ。

メモ帳

標準搭載のエディタ。TextとMemoの機能があり、Textはテキストファイルを扱え、Memoは母艦のOutlookのメモと同期出来る。

簡単なテキストを書く程度ならこれで十分だが、長い文章を書くとなると機能不足の感は否めない。せめて検索と全選択ぐらいは欲しいところ。またFn+A、Fn+↑+Aを入力しても全選択にはならないのも不便だ。
Memoの場合は分類などが出来ないので、これまた不便だ。

メール

メールは個人的にはまあまあだと思う。 設定は普通のメールソフトとほとんど同じ。

ただしサイズは800Kの物までしか受信出来ない。私はそれほど大きなサイズのメールを出先では受信しないので問題ないが、大きなサイズを受信しようとするとハングアップするという不具合も報告されている。メールの保存先をSDと内蔵メモリで切り替えることが出来、容量を気にする必要も無いので、この点は今後きっちりと対策してもらいたいものだ。

NetFront

SL-C700標準搭載のWebブラウザ。

複数のウィンドウを開いてタブで管理できるのが便利。ただ、いくつも開くとメモリ不足に陥り、再起動が必要になる。
ページメモで登録したサイトを保存出来る点はPocketPCと同じだが、この機能はかなり便利。ブックマークはPocketPCよりは使いやすい。
また、ポケピのブラウザのPIEに比べ、画面に収める設定にするとちゃんと一画面に収めてくれるのがありがたい。
しかし、母艦とブックマークの同期が出来ないのは少し不便。
画像の保存は画像をタップし続けることで出るメニューから行う。

メディアプレーヤー

音楽はMP3、動画はMpeg1を再生出来るプレーヤー。

音楽はともかく、動画の再生はかなり厳しいという報告が上がっている。試しに24fps程度、iPAQ3970+PocketTVなら比較的スムーズに再生できる画像がインプットスタイルではほとんど紙芝居状態、ビュースタイルにすれば改善されるがそれでも快適とは言いづらいような状態。操作性もイマイチなので私はやっぱり動画はiPAQで見ようと思っている。

イメージノート

イメージノートは画像を見たり、その画像にコメントを書き込んだり出来るツール。ファイルをサムネイル表示も出来る。

手書きメモとしても使えるということだが、正直あまり使おうとは思わない。スライドショー機能などは便利そうだが、画像のリサイズやフォーマットの変換なども出来ないので、私の用途には合わないのであまり使うことは無いだろうと思う。
ただし、デジカメで撮った写真を美しい液晶で確認するのには非常に便利ではある。

HancomSheet

標準搭載の表計算ソフト。Excelと互換性がある。マクロや表は利用不可だが関数が利用可能。Excelとの互換性はPocketExcelと同じかそれより少しマシな程度。それでもExcelのデータが見れるのであれば便利だと言える。

HancomWord

標準搭載のワープロソフト。Wordと互換性がある。らしい。
未使用

ボイスレコーダー

音声をメモするためのボイスメモ。別途ボイスレコーダーの購入が必要。
未使用

電卓

12桁の電卓。画面の反応がいいので指でポチポチおして使うのに丁度良い。

関数電卓を使うほど難しい計算をしない人であればこれで十分。

ブンコビューア

XMDF形式とテキスト文書を読むためのビューア。

テキストのサイズや余白、行間、文字間隔など自由に設定出来、ファイルを閉じた場所を覚えていてくれるのが便利。というかまぁテキストビューアとしては当たり前の機能か。
スクロールバーがあるので今全体のどれぐらいかというのが分かるのは気分が良い。
画面が広く、かつフォントが綺麗なので読書する気になるので、今後活用して行きたい。

世界時計

今の日本の時間に対する世界の主要都市の時間が分かる時計。

時間のほかにおおまかな場所も分かるので色々と役に立ちそう。

時計

ストップウォッチ機能を備えた時計。

計り始めると表示されなくなるが、止めるとちゃんと.00まで計測されている。

ターミナル

Linuxを深く使いこなすのであれば是非とも使えなければいけないのがこのターミナル。suやfind、viなど様々なコマンドを組み合わせて設定ファイルを色々な直接編集することが出来る。

ヘルプ

OSのヘルプ。見ても問題が解決しないという点はWindowsと共通。(笑)

母艦との接続

母艦との接続は付属のケーブルとザウルスドライブを用いるのが便利。ケーブルをつなげてザウルスドライブアイコンをダブルクリックでザウルスのメモリの中身をPCのドライブのように扱える。USB接続の場合、動作が非常に遅い。10枚程度のキャプチャファイルをまとめてコピーしようとしても非常に時間がかかってイライライする事も。

予定やToDoなどのシンクロはケーブルをつなげてから「シンクロナイズ開始」で行う。

この辺りは少し面倒。ポケピみたいに勝手にシンクロしてくれる方が便利なように思う。

私は過去に何度かザウルスが不安定な状態のままザウルスドライブを利用していて3度ほど母艦のブルーバック画面を経験している。USBだからだろうと思うが、例えばザウルスで480*640ドットに最適化して実行するようなアプリケーションを動かしたまま、ザウルスドライブに接続とかはしない方がよいかもしれない。

感想

しばらく使ってみた感想として、やっぱりこれはLinuxマシンなんだなぁというのを非常に感じた。
例えば普通は出来ない設定がターミナルから直接設定ファイルをいじることで出来るようになったり、そしてそういう部分が結構目立ったり。 95以降のWindowsと比べるとやっぱりCUIの上にGUIをかぶせて動かしているんだなというのが感じられるマシンだ。
ただ、とっつきにくいかというとそうでもないように思えてきた。確かにPocketPcと比べると完成度はまだまだだし、動作速度、ファイルのメンテナンス、PCとのシンクロなど同じ事をやるにしてもPocketPCの方がスムーズに出来ることが多い。そういう部分で多少苛立ちを感じた点もあったが、よくよく考えてみると、通常のユーザーはそこまで求めないのかもしれないなぁという気がしてきた。

リナザウ使うユーザーが皆元ポケピやPalm、クリエユーザーではないのだ。

そういう意味では、逆にそれほど突っ込んだ使い方をせず、高解像度や綺麗な画面、見やすいフォントなどを一番に求めるのであれば初心者が使ってもいいのかなと思うようになった。標準の状態でも、それなりの事は出来そうだからだ。
ただ、解像度をさほど求めないのであれば、個人的には初心者に薦めるのはまだまだポケピだろうなと思っている。(PalmユーザーであればPalm、クリエユーザーであればクリエなんだろうと思う)

GUIの出来はまぁまぁだけど、キーボード付きという点をうまく生かしているかというとまだまだだと思う。キーボードがせっかくついているのだったら、操作は全てキーボードから行えるようになっても良いんじゃないかと思う。特にインプットスタイルでキーボードから文字入力しているときに、しばしば画面タップが発生するのは結構面倒くさかったりする。せめてタスクの切り替えぐらいはFn+Tabとかで出来るようになっても良いんじゃないかと思う。
また、根本的に複数選択や全選択という概念が無いんじゃないかと思っている。ホームメニューのファイルシステムでもFn+aやFn+shift+aで全選択が出来ないし、またFn+タップやshift+タップで複数ファイルを選択する事も出来ない。 実は他に方法があって、私が知らないだけかもしれないけど。

開くと蓋のように余剰な何かが発生するわけでなく、しまうときはパタンと閉じてポケットに入れることが出来るので、日常の運用に非常に便利。CLIEも同じような折りたたみだけど、あっちは縦長で文字入力のバランスがあまりよく無さそうだし。
言ってみれば「タブレットPCの小型版」という要望が結構きっちりはまっているマシンかなという気がする。PDAとして使えばもたつきが少し気になるが、小型タブレットPCとして考えればなかなかいいかなと思う。

PDAが欲しい人にはあまり薦めないけど、小型タブレットPCが欲しい人にはそこそこお勧めかも。 ただし色々拡張したり、アプリをいれて遊びたい人、ポケピやPalmのようなサクサクした動作を求める人には不向き。つまり、他のPDAからの乗り換え対象としてはイマイチ不適かもしれない。
メールとWebとテキスト書き、あとはLinux関係の諸々がやりたい人向きといえるマシンではないだろうか。

とりあえず、しばらくは持ち歩いてみようと思う。

 

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