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SL-C750とSL-C760について、違いを正しく理解するために情報を整理してみたいと思います。
参考文献こことかこことかこことか
まずC700との相違点
簡単に新機種と在来機種との共通の違いを挙げてみると
1.CPUがPXA250からPXA255へ変更
2.駆動時間が伸びた
3.動作速度(特にアプリケーションの立ち上げ時間)が高速化された
4.メモリが増えた
5.MoviePlayerが付属
6.電池交換時の動作
7.付属アプリケーション の機能アップ
というところだと思います。(C760との違いとしては辞書ソフトが入ったという違いもあります)ではそれぞれどのようなメリットがあるのかを検討してみます。
1.CPUがPXA250からPXA255へ変更
PXA250からPXA255への変更によってどのような恩恵がもたらされるでしょう。CPU自体は以下のような修正が加えられています。
・ 内部バスの高速化 (100MHz→200MHz)
・キャッシュの高速化
・動作電圧の低減
まず内部バスの高速化ということで、従来の100MHzが倍の200MHzになっています。
内部バスというのはCPUと主記憶装置を結ぶバスの事らしく、ここが高速化しないといくらCPUが高速化しても無駄だといえるので、この高速化によってボトルネックが取り外された(または軽減された)状態になるのではないでしょうか。
次にキャッシュメモリのバグがfixされたようです。これも動作の高速化に関係しているのかもしれません。(しているのかどうかはわかりません)
最後に動作電圧の低減が行われています。
なんでもPXA250では駆動電圧が 1.425V 〜1.65V(1.5V)であるのに対しPXA255では駆動電圧が 1.235V〜1.65V(1.3V)に改善されています。
本体の消費電力で言えばC700は3.8Wに、C750とC760は2.7Wに軽減されています。
つまりCPUの変更に伴い、動作が高速化し、バッテリが長持ちするようになる可能性があるわけです。実際東芝「GENIO e550GD/C」や、カシオ「E-3000」では、全体として30%近い向上に結びついているようです。
が、低電圧化については同じバッテリ容量のC750とC700では駆動時間が10分程度しか違わないことや、液晶の明るさ調整が新機種ではもう一段暗くすることができるようになった点、そして恐らくそれぞれ最低輝度で計測しているであろう点などから、それほどうまく活用されていないように思います。
つまり、結局はどこまでPXA255の機能をLinux側で利用しているかがカギになるわけで 、そのあたりは今のところ知ることは出来ません。まぁ、動作が早くなっていると言うことなので、多少影響はあるのだろうとは思いますが。
2.駆動時間が伸びた
これは先ほどのCPUの項目でも書いたとおり、液晶の輝度調整にさらに1ランク輝度の低い設定が増えた事とバッテリ容量が増えたことによる恩恵が大きいようです。
3.動作速度(特にアプリケーションの立ち上げ時間)が高速化された
OSの起動自体が3分程度から1分程度に短縮されたのと、アプリケーションの起動自体も起動にかかる時間が半分以下に軽減されているようです。これはCPUの高速化およびアプリケーションの最適化によるところが大きいようです。しかし、先ほどCPUの項でも述べたように、実際にSHARPが新CPUの機能をどの程度活用しているのかがわかりません。ひょっとしたらパフォーマンスが改善した理由はチューニングによるところが大きいかもしれないわけで、そうだとするとアプリケーションの最適化が進めばSL-C700でももう少し動作の高速化が望めるかもしれない、という事でしょうか。
まぁ、これまで結構過去ユーザーはばっさり切り捨ててきたシャープのことですから、そこまでC700ユーザーの面倒を見てくれるかどうかと言うと難しいんじゃないかと思いますが。
4.メモリが増えた
どちらの機種もSDRAM領域が倍の64Mに増量されています、またC760ではFlashrom領域も128Mと増量されています。SDRAMの増加によって、SDカード上にswapファイルを作成する必要性から開放されそうです。swapファイルを作らないことで、OSの動作は安定しますし、時々Web上などでも報告されている、使っている最中の突然の再起動などからも開放される(少なくとも軽減はされる)ものと考えられます。
また、SDカードへのアクセス数が減ることで、SDカード自体の寿命も延びることが考えられます。
5.MoviePlayerが付属
動画(MPEG-4)を再生できるMovie Playerが新たに付属しています。
パーソナルサーバー「ガリレオ」、液晶テレビ「アクオス」、ポータブルAVプレーヤーで録画したTV番組を再生可能だそうです。
なんか最近のシャープも周辺機器すべてシャープ製でそろえないと幸せになれないSONYスタイル化しているような気がするんですけど(汗)
なんにせよ、MPEG4に対応というのはありがたいことです。
6.電池交換時の動作
これまでは電池の交換時に必ず再起動がかかっていたのが付属のアダプターを取り付けた状態では、リセットすることなく電池交換可能になったそうです。これは結構大きい変更点かもしれないです。多分PowerBankなどをつなげることでもリセットから逃れられるようになると思われるので、これでようやく電池交換式にした本領が発揮できるかもしれないですね。
7.付属アプリケーション の機能アップ
カレンダーにToDo機能が追加され、メールの容量制限が800Kから2Mに、NetFront V3が高速起動に対応し、画像表示のサイズ制限が無くなり、Java実行環境がJeode
PersonalJava から J2ME CDC/Personal Profile 準拠に変更されました。どれもこれも結構大きな変更点ですが、シャープがその気になればC700でもアップデート可能だと言えます。いや、シャープがアップデートする見込みは多分ないだろうなぁとかいうのは別問題なのですが。
このように「動作がもっさり」「バッテリが持たない」「すぐにメモリ不足を起こす」「付属アプリがタコ」といった従来の不満点をかなり解消したマシンに仕上がっているように思います。
ただしバッテリは多分SL-B500のものを利用していると考えられ、後からオプションを買い足すことで利用可能ではないかと思います。つまりC700とC750、760の違いはメモリ搭載量の差と動作の高速化が大きな違いと言うことが出来そうです。
逆にいえばそれほどメモリ不足に悩まされていない人や現行のアプリケーションや動作速度に不満を持っていない人は買い替えを検討する必要もないかもしれないですね。
C750とC760の相違点
次に新機種間の違いを確認してみます。まず違いとして見受けられる点の一つ目は
バッテリ容量の違い
だと思われます。1700mhaと950mhaと倍近く違っています。
しかし、この違いは後からオプションで拡張バッテリのセットを1万円程度で購入することで解消できそうな感じです。拡張バッテリは裏ブタ付きで1万円ですが、バッテリ自体は多分B500の流用ではないかと思われるので、一つ目に拡張バッテリのセットを購入したら後はB500のバッテリ(確か約8000円程度)を購入するということで2000円ぐらい浮かせることができるかもしれないですね。
というわけで、バッテリの違いはC750とC760の決定的な違いとはならないように思えます。
次の相違点としては
辞書ソフトが付属する
という点があげられます。学研 パーソナル現代国語辞典、学研 パーソナル英和辞典、学研 パーソナル和英辞典、学研 パーソナルカタカナ語辞典、学研監修
漢字辞典の5つ。しかもこの辞書ソフト、ROMに内蔵されているのでユーザーエリア(ユーザーがアプリケーションを保存する領域)を一切消費しないというのがありがたいです。
ただ、辞書ソフトは結構個人の趣味が反映されます。日頃使い慣れた辞書でないとどうにも使いづらくて仕方ない、という人もいるかと思います。また、幸いなことにSLザウルスには非常に優秀な辞書検索ソフトがいくつか用意されています。こちらとSDカードを利用することで、辞書も後から買い足すことが可能になります。
しかし、クリップボード検索だとか、ザウルス文庫の文章をドラッグして即検索、といった便利そうな機能もついているようなので、この辞書はC750とC760のどちらを購入するか選択する要素にはなるのではないでしょうか。
次の相違点としては
FlashROMの領域が違う
という点があげられます。
どちらの機種もSDRAM領域は32M→64Mと増加していますが、FlashROM領域については
C750:従来どおり64M(ユーザーエリア30M)
C760:倍増の128M(ユーザーエリア65M)
となっています。
ええと、リナックスザウルスではSDRAM領域とFlashROM領域という2つのメモリがあって、どっちがどっちなのかイマイチわからない人がいるかもしれないので書いておきますが・・・
SLシリーズでのSDRAM領域というのはいわゆるアプリケーション動作用の領域にあたります。つまりパソコンで言うところのメモリにあたるわけですね。で、FlashROM領域というのはHDDにあたるわけです。つまりリナックスザウルスではFlashROM(またはメモリカードなど)にインストールされているアプリケーションが実行されるとSDRAM上に展開され、そこで動作するわけです。
従来のSL-C700がすぐにメモリ不足に陥っていたのはプログラム動作領域であるSDRAMが32Mしか搭載されていなかったからです。(しかもその32M中10M程度はOSが起動時に消費している)
今回この領域はC750、C760共に64Mに増加しています。
で、C750とC760の違いはFlashROM領域、つまりアプリケーションなどをインストールしたりデータを保存したりする領域になります。大量のアプリケーションを本体に導入してバリバリ使いたい人はC760を購入すればいい、という事になりますね。
逆にいえばこのFlashROMの領域はSDカードなどで代替が利く領域だともいえます。
結論っぽいもの
というわけで、C750とC760を比べてみたところ、バッテリ、辞書、ROM領域と両者の違いは結構代替手段で穴埋め可能な部分が多いことに気が付きます。しかし、市場価格の差額が約1万円程度である事が推測されることから考えると、1万円でバッテリとFlashROM領域と辞書ソフトが付いてくるのであればC760の方がお得かもしれないです。
C760の最大の欠点は発売日が1ヶ月遅いと言うことでしょうね。新しいもの好きのユーザーは多分こぞってC750に流れるんじゃないでしょうか。
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