ソフトウェア紹介
■ユビキタス・ラジオを試す

ええと、ユビキタスラジオというアプリケーションを試してみてくれ、という連絡がありまして、ありがたく試させていただくことにしたのですが、そもそもユビキタスって何さ?という事をあまり理解していなかったのでちょっと前置き気味に調べてみました。

■ユビキタスって何さ?

ユビキタスの語源はラテン語で「いたるところに存在する」という意味で、一般的に「ユビキタス・コンピューティング」とか「ユビキタス・ネットワーク」といった言葉が有名なようですね。
「ユビキタス・コンピューティング」は もともとゼロックスのパロアルト研究所に所属していたマーク・ワイザーという人が1988年に提唱した概念で、「人間の生活環境内にコンピュータが組み込まれ、利用者はその存在を意識することなく利用できるコンピューティング環境」をさすようです。

例えば帰ったら自動的につくTVとか、好みの番組を勝手に学習して自動で録画してくれるレコーダーとか、自動で沸いてくれる風呂とか、多分そういったものだと思います。結構今は「もう一歩」のところまで来ているように思えますね。(ソニーのスゴ録とかは結構それに近いように思いますが「利用者が意識しない」というところまでは達してないように思います)

「ユビキタス・ネットワーク」というのは1999年頃から野村総合研究所が提唱し始めた概念で、「有線や無線を問わず、あらゆる環境で様々な機器がネットワークに繋がり、コンテンツやサービスを享受できる」環境のことだそうです。ホットスポットとか下火になりつつあるので、こちらはいつ達成されるのかなぁという感じですが・・・・

つまり結論として、指とは何の関係もないって事ですね←おい

今回の「ユビキタス・ラジオ」の「ユビキタス」というのは多分語源が示すとおり「どこでもラジオ」といった意味合いなんだろうと思います。

■ユビキタス・ラジオって何さ?

ユビキタス・ラジオとはWeb上の情報をどこでも音声で読み上げ、大きな文字で表示することが出来るサービスです。主に視覚障害者のためのサービスらしいのですが、一般利用者にの利用してもらって、バリアフリーソフトを普及させていくのが目的のようです。

文字を音声で読み上げてくれると言う点ではGENIO-SPEECHというソフトが思い浮かぶ人がいるかもしれませんが、このソフトのコンセプトは基本的にそれらのソフトとは異なるように思います。

■どんな仕組みで動いているのか

まず、このソフトがどんな仕組みで動いているのかを簡単に説明しようと思います。

基本的にコンテンツはユビキタスラジオ用のサーバで公開されています。
そちらをユビキタスラジオをインストールしたPDAでダウンロードし、音声及びデカ文字で視聴する、というのがこのソフトのコンセプトです。

また視覚障害者向け、というだけあって利用方法も音声ガイダンスがついていたり、ボタン操作だけで全て完結したりと、ユーザーインタフェースにも気が配られています。

つまりラジオ局(サーバ)から放送(実際にはテキストデータ)をダウンロードしてPDAにためておき、それをどこでも自由に文字と音声で視聴できる、というユビキタスラジオと、PDA上にあるテキストデータを何でもかんでも音声で視聴できるというGENIO-SPEECHとでは、少し目指すところが異なるようです。

まぁ、どちらにせよ、視覚障害でない人が利用する場合は、例えば車の運転中に今日のニュースを流したり、という用途になるわけですが。

■というわけで、実際に使ってみた

ソフトをインストールすると、このようにアイコンが表示されます。
ええと、結構独特なセンスのアイコンですね(汗)これをタップするとユビキタスラジオのアプリケーションが起動します。

こんな感じで画面が起動して、アナウンスが流れます。

その後メインメニューが表示されます。

操作方法は比較的簡単で、h4150の場合は上下キーで項目の選択、メールボタンで決定、iTaskボタンで取り消しになります。左右キーはボリュームの変更などに利用しますが、利用するボタンについては都度アナウンスが流れることが多いので、あまり気にする必要はないです。

■アカウントの設定

まずはじめに、アカウントの設定を行います。
これはユビキタスラジオのサービスを購入した際に発行されるアカウントとパスワードを、ユビキタスラジオに登録しておかないと、記事をダウンロードできないからです。メインメニューの画面で上下キーを押して「オプション設定」を選択し、その中の「アカウントの設定」と「パスワードの設定」にてアカウントとパスワードを登録します。

■番組のダウンロード

次にネットワークに接続します。あらかじめ無線LANやダイアルアップ、AirH"などの手段でPocketPCを接続して(PocketPCからネットワークに繋がる状態にして)おけば、とりあえず特に設定をする必要はないように思います。とりあえず今回私は一番簡単そうなActiveSyncでPC接続してパススルー機能を利用し、PC経由でネットワークに接続しました。

メインメニューで「ダウンロード」を選択し、アナウンスに従って操作すれば、記事や効果音のファイル、時刻などを最新の状態に更新してくれます。

■番組の選択

ダウンロードが終了したら今度はメインメニューで「番組」を選択し次に聞きたい番組を選び、最後に目次を選びます。 今回は「毎日新聞」の「社会」を選択しました。

するとこんな感じで文字がスクロールしながら、その記事を読み上げてくれます。

■ダウンロードする番組を選択し、設定する

最後に、ダウンロードする番組、必要ない番組の選択方法を紹介します。
メインメニューから「番組」を選び、次に「番組選択」を選びます。

続いて「番組分類」→「番組の選択」の順に選択していきます。

すると、その番組をダウンロードするかしないかを選択する項目があるので、ダウンロードする場合は「選択する」しない場合は「選択しない」を設定します。

以上で設定は終了です。必要な番組だけをダウンロードするようにすれば、時間の節約にもなります。

■気になった点

ちょっと使ってみて、気になった点を列挙してみます。今後改善されたらいいなぁ。

1.外部メモリにインストールしても大容量のファイルやログを格納するフォルダは本体メモリに作成される

外部メモリをインストール先に設定しても、音声ファイル類が本体メモリ内にインストールされてしまい、容量を1M近く消費してしまい、これが結構困ります。
またダウンロードした記事も本体メモリにため込むので、これらファイルを外部ストレージへ追い出せると便利なのですが・・・

2.発音がなんか関西弁風

これは気のせいかもしれないのですが、なんかイントネーションが関西弁風の時がありますね。

ちなみにユビキタスラジオの起動→項目選択→終了を実行した物を録音したのがこちら

顕著に感じるのがアプリケーションの終了時。「終了して良いですか」という時の発音ですね。

3.肝心の読み上げだけど・・・今後漢字や文字の読ませ方、見せ方などがポイントになるのかも。

短い記事を読ませてみたのがこちらです。
短い記事の内容はこんな感じ

結構素の状態ではお馬鹿な読みが多いです。
例えば元宮城県議がまともに読めない。
例えばよくニュースで利用されている池中源太(36才)という表現や
慇懃無礼(いんぎんぶれい)といった表現方法を読むとおかしな事になります。
ユビキタスラジオで配信されている読売などのニュースは、
特にそれ用に書き起こしているのではないと思うので、聞き苦しい部分が多いかもしれないです。
しかし、逆にそれように都度記事を書き起こすのであれば、ひらがなを多用するなどの工夫を すれば、音声だけでも結構いけるんじゃないかと思ったりします。

「すのじょうたい」を「そのじょうたい」、「もとみやぎけんぎ」を「もとみやしろけんぎ」と読んだり「いけなかげんた」を「いけちゅうみなもとた」と読んだり。あとは「かっこ」「かっことじる」がくどかったり、結構ボロボロです。まぁ、漢字の読みに関しては文中でも言っているようにひらがなで書けばいいのかもしれないですが、液晶に文字を表示してくれるので、そこにだらだらとひらがなが並ぶのも格好悪いなぁと思ったりします。辞書に登録する、と言う方法もあるようですが、辞書に登録してしまうとその読みが全ての記事に採用されてしまうので、それも大げさな気がします。
あと記事を書く際の注意事項にもカッコは多用しない方がいいと書かれているのですが、読売などのニュース記事では上の文章のようにカッコを多用するスタイルの物が多いので、このあたりの読みもどうせなら何とかしてもらいたいように感じました。 サーバから配っているニュースなわけですから。

では、使い物にならないかというとそうでもないです。改行や句読点を増やし、読み上げスピードをかなり落とした(これはPocketPC側で設定可能)状態では、おかしな発音もまだ我慢できますし、それなりに聞き取りやすいように感じます。

結構、素の状態ではお馬鹿な読みが多いです。
例えば元宮城県議がまともに読めない。
例えばよくニュースで利用されている池中源太(36才)という表現や
慇懃無礼(いんぎんぶれい)といった表現方法を読むと、おかしな事になります。
ユビキタスラジオで配信されている読売などのニュースは、
特にそれ用に書き起こしているのではないと思うので、
聞き苦しい部分が多いかもしれないです。
しかし、逆にそれように都度記事を書き起こすのであれば、
ひらがなを多用するなどの工夫を すれば、
音声だけでも結構いけるんじゃないかと思ったりします。

これを読ませてみたのがこちら

あとはやっぱり、漢字の読みをもう少し何とかして欲しいですね。

青空文庫のルビのように漢字と読みを隣り合わせで特殊な記号でくくってしまうことで、文字毎や記事毎の読みを定義できたら便利じゃないかなぁと思ったりしました。

例えば[池中源太(36才)][いけなかげんた、かっこさんじゅうろくさい]と言う具合に。「かっことじ」を飛ばして読ませてしまうとか。

■自分用に番組を作る機能

このようにサーバから配信されてくるのを待つだけでなく、ユビキタスラジオでは自分の番組を作成する機能も持ち合わせています。上で読ませている短い記事は自分用の番組作成機能で作成した物です。

ただ・・・この作成機能、ちょっと使いにくいです。

一般公開とグループ公開の2種類があるのですが、通常の利用者の場合はこちらでも言われているように、気になる番組のテキストを音声読み上げさせたい、といった用途で使うことが多いんじゃないでしょうか。

しかし、そうするためにはまず番組を作り、目次を作り、ページを作る、といった3段階の手順を踏み、さらにはその番組毎に公開の設定を行う、といった4段階の手順を踏む必要があります。まぁ、これについては一度作って設定してしまえばあとはページの中身を差し替えてしまったり追加していったりすれば問題ないのですが・・・

問題はそのページ作成画面にあります。

こんな感じでテキストをテキストボックスに張り付けて登録することで簡単に自分用の番組を作れる・・・はずなのですが。
1行80文字という制限があるため、登録しようとするとエラーが頻繁に出て登録できず、ただコピペするだけでは済まなかったりします。 そう言う場合は1行80文字以内になるように、手作業で改行を入れてやる必要があり、これが結構面倒です。

別にPDAに息継ぎが必要なわけではないので80文字の制限が何故あるのかも少し不明なのですが、登録時に1行80文字を越えたときには自動で改行入れてくれるか、そのまま強引に読ませるか選択できたらもう少し便利なんですけどね。

【感想】

気になる点をざっと上げてしまいましたが、では欠点だらけで使えないかというと実はそうでもないように思います。前述したように、読み上げ速度をゆっくりにするだけでも、かなり聞き取りやすさは変わってきますし、ニュースのダウンロードが、(ネットワークに繋がりさえすれば)ユビキタスラジオ単体で完結する点などは、高く評価できると思います。

サービスはニュースの配信、自分用の番組作成、ユビキタスラジオ用アプリのダウンロード及び利用などがコミコミで月額1050円。 ニュースの配信サービスだけを受けたい人などにとっては自分用の番組の作成機能などは無駄になりますし、PocketPC2003では利用できないとはいえ、PDA読売などのニュース配信サービスが月額420円という現状を見ると、料金体系はサービス毎にもう少し細かく分けてくれた方が、利用者としてはありがたいなぁと思います。

例えば基本的にはGENIO-SPEECHみたいにローカルに保存したテキストデータを手軽に読み上げ再生できるようなソフトとして販売して、ニュースの配信や番組作成のサービスは別途提供するとか。

音声読み上げソフトは個人的には面白いと思うので単体でも買うかもです。

今回動作確認したファイル
●Ver1.1
動作確認した機種
●iPAQh4150

 

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